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2008年7月1日記 最新中国株情報 WINTRADE


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香港の中国化じわじわ 香港返還11周年
急進民主派の四川視察許容か

五輪馬術競技開催に全力 香港行政長官
民主化デモ参加数減少、行政長官支持率は低迷


 7月1日、香港は中国返還11周年を迎え、香港島湾仔(ワンチャイ)の金紫荊広場で行われた恒例の国旗掲揚式に曽蔭権(ドナルド・ツァン)香港行政長官が参加し、周囲では急進民主派の四・五行動メンバー8人が「政治を民に返せ」「天安門事件の再評価を」などのシュプレヒコールを上げて抗議した。香港を真っ二つに分けているかに見える親中派と民主派のせめぎ合いは、四川大地震や北京五輪を通して中華民族主義を巧妙に煽る中央政府の懐柔策で民主派を上手に取り込もうとする流れが醸成されつつある。(深川耕治、写真も=08年7月1日記)
香港国際空港。4日スタートの中台間週末チャーター直行便や三通解禁への動きは中台中継貿易で繁栄した貨物便などに大打撃との見方も=深川耕治撮影

 7月1日午前に行われた返還11周年記念式典で曽行政長官は「今年は北京五輪で国家発展を示す好機を与えられ、香港で行われる馬術競技開催に全力を注ぐ。共同の努力で北京五輪の成功に努力し、四川大地震で中国人民の団結を示したように香港政府も被災地の再建プロジェクトに積極参加していきたい」と述べた。

 最近の香港経済動向を見ると、GDP(域内総生産)は2007年が前年比6・3%増(1兆5722億香港ドル、1香港ドル=15円)で08年3−5月期の失業率も3・3%と横ばいで景気は安定している。香港への旅行客数も今年上半期がのべ約1400万人で前年同期比9・1%増。とくに中国本土客数は前年同期比11・2%増で国別の観光客数でも中国本土が1位を占め、中国依存が加速している。中国は香港にとって最大の投資元(07年の直接投資額1087億香港ドル)であり、最大の貿易相手先(07年の対中貿易総額2兆6379億香港ドル、前年比12・2%増)だ。

  だが、4日からスタートする中台間の週末チャーター直行便を手始めに三通(中台間の通信、通商、通航の直接往来)が解禁されれば、従来、香港、マカオ経由で中台中継貿易が行われていた香港独自の利点が失われる“経済地盤沈下”が憂慮されており、香港政府副局長への甘すぎる処遇問題などでの政治不信も拡大。鳥インフルエンザ感染例が続いて出たことで香港政府は活鶏販売店の鶏一斉処分や営業一時停止を命じ、業者の猛反発も続く。24日、香港商務経済発展局の馬時亨(フレデリック・マー)局長が健康上の理由で辞任を表明。香港大学の最新世論調査(6月18−20日調査)では曽行政長官の支持率は51・3%で今年5月から約12ポイントも急落している(折れ線グラフ参照)

 香港では7月1日午後、毎年恒例の民主派団体・民間人権陣線主催による民主化デモが行われ、スタート地点の香港島ビクトリア公園には主催者発表では3万人を超える参加者が集まった(香港警察発表は1万3000人)。参加者総数は4万7000人(警察発表は1万6000人)。今年のテーマは「一つの夢、一つの人権、政治を市民に返し、民生を改善せよ」だ。「香港の良心」と欧米メディアから評される元香港ナンバー2(元政務官)の陳方安生(アンソン・チャン)立法会議員も市民に参加を呼びかけてデモに加わり、「政府へ不満が募っているから相当数のデモ参加者がいる。政府は多くの市民からの意見を聴取し、民主化に関する討論を行うよう希望する」と訴えた。同デモには香港地区の全国人民大会(中国の国会)代表だった李鵬飛・元自由党主席も初参加し、注目を集めた。

 香港大学の香港人のアイデンティティに関する最新世論調査によると、香港市民が自らを「中国人」と自覚する割合が「香港人」とみなす割合を上回り、1997年の同調査開始以来、最高となった。「自分は香港人」と答えた人が47%(「香港人」18%と「中国の香港人」29%)、「中国人」と答えた人が52%(「中国人」39%と「香港の中国人」13%)で香港の中国本土化がアイデンティティの部分でも進んでいる。

 中国の習近平国家副主席が7月6日から8日まで香港を訪問し、同地で行われる北京五輪馬術競技施設などを視察する。北京五輪の最高責任者である習国家副主席は同ポストになってからの香港訪問は初めてで、05年1月、浙江省党委書記として香港を訪問したことがあるが、今回の初視察で香港民主化への評価や香港の政治的位置づけなどどうとらえるか、香港各メディアは注視している。

 6月30日、香港立法会(議会・定数60)の范徐麗泰(リタ・ファン)香港立法会主席(議長)は四川大地震の現地視察訪問団を各党合わせて立法会議員20人で結成すると突然発表(表参照)。視察する立法会議員には親中派政党の民建聯、自由党だけでなく、中国本土への入境を拒否されている民主党議員や急進民主派の梁国雄議員(四・五行動)も含まれており、四川大地震での被災地復興協力は親中派も民主派も共通する「中華民族主義の最大公約数」と見る中央政府にとって民主派を取り込む新たな懐柔策となるのか、視察団メンバーの正式な絞り込みが民主派まで許容されるか、9月7日投開票の香港立法会議員選挙をひかえ、動向が注目されている。






























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