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2010年10月15日記 最新中国株情報 WINTRADE


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「ポスト胡錦濤」へ人事焦点 中国5中総会
習氏の軍事委副主席昇進も

既得権益守る保守派台頭

 
中国共産党の第17期中央委員会第5回総会(5中総会)が10月15日から4日間、北京で開かれている。焦点は習近平国家副主席(57)が軍の要職である中央軍事委員会副主席に選出されて「ポスト胡錦濤」の地位を固めるかどうかだ。尖閣問題、人権問題で内外の圧力と非難が高まる中、広州では来月12日からアジア競技大会も開幕し、中国の政権動向が社会の安定につながるか、国際社会の注目を集めている。(深川耕治=2010年10月15日記)

尖閣問題で江沢民派に勢い
政治改革より保守派権益優先

2009年9月に開かれた中央委員会第4回全体会議(4中全会)では習近平国家副主席は中央軍事委員会副主席への昇格はなかった
 5中総会の主要議題は2011年から5年間の経済目標となる「第12次5カ年計画」の方針決定だ。現行の5カ年計画では貧富の格差拡大や党幹部の腐敗は悪化しているため、地方での腐敗に抵抗するデモが頻発しており、「5カ年計画」案にどの程度、政治改革を含む改革・刷新の内容が盛り込まれるかが党内権力闘争の政治力学を見るバロメーターとなる。

 温家宝首相(68)が8月以降、繰り返し「政治改革」の必要性を発言し、難題が山積する経済成長の方針転換として同議題に少しでも含まれるかどうかに注目が集まっていた。

 中国メディアの一部も期待を助長するような論調になるほどだが、地方や中央の党幹部が絡む既得権益を拡大する国有企業、国防費増大に乗じて甘い汁を吸ってきた人民解放軍傘下の軍需企業などの「特殊利権」を脅かす動きに保守派や太子党(党幹部子弟)の強大な政治圧力がかかり、香港誌「争鳴」(10月号)は「政治改革は議題に上らない」と予想している。

 香港各紙によると、5中総会では、貧富の格差是正のために「収入分配制」を導入し、過去30年の「強国」路線から脱却して「富民」へ転換、農民・労働者の賃金増や税制改革、社会保障改革(戸籍制度や土地制度を含む)を主軸とした収入分配制を提起する見込みという。議題には政治改革は含まれていない。

習近平国家副主席
 党指導部内で声高に政治改革の重要性を訴える改革推進派は海外訪問を積極的にこなす温家宝首相のみ。むしろ、既得権益拡大を図りたい圧倒的多数を占める保守派にとっては、温首相が8月、深セン(土ヘンに川)経済特区30周年で「政治改革なくして発展はあり得ない」と発言したり、CNNの単独インタビューに出演するなど欧米向けに中国が民主化を推進する余地があることを印象づける“外柔内剛”に利用できると見ている。

 2012年秋の第18回党大会で党指導部が交代する時を2年後に控え、党内の改革派と保守派の激しい権力闘争を見る上で焦点となるのが、5中総会で習近平国家副主席が中央軍事委員会副主席に抜擢されるかどうかだ。

 社会主義国である中国や北朝鮮では軍の掌握がトップになる必要不可欠な条件。胡錦濤総書記(67)も国家副主席だった1999年に中央軍事委副主席を兼務し、2002年の党大会で総書記に就任した。この昇進パターンに合わせ、昨年9月の4中総会で習氏が軍事委入りするとの見方が強かったが、見送られた。

 習近平氏は故・習仲勲副首相を父に持つ太子党。上海閥率いる江沢民前総書記の推薦で「ポスト胡錦濤」の最有力候補として党指導部入りを果たし、軍保守派や上海閥との関係が良好だ。江氏は故・ケ小平氏同様、自分の“欽定”で次期指導者を確定したいため、引退後も軍内での権力温存を図ってきた。

 一方、胡総書記の出身母体である共青団(共産主義青年団)の後輩である李克強副首相(55)を後継者に推したい胡総書記は、自分の息がかかる軍幹部を着実に昇進させ、軍内での影響力を拡大。昨秋の習氏軍事委入り見送りは習氏の昇格を支持する上海閥と抵抗する共青団派の権力闘争の結果と見られている。

 しかし、今回は、経済成長に見合う資源・エネルギー獲得に危機感を募らせる中国が海洋権益確保のために南シナ海や東シナ海での権益拡大を目指し、膨大な既得権益を持つ解放軍傘下の企業や大手国有企業など上海閥につながる保守派の発言力が盛り返し、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件で保守派の台頭が目立ち始めた。

 習氏はここ1年、ロシアや日本などを公式訪問し、海外の軍要人との会談もそつなくこなして次期指導者になるための経験を積んできている。保守派の台頭が習氏の軍事委入りに有利に働いているとの見方が強まっており、軍事委副主席に抜擢されなくとも軍事委入りは確実との観測も出ている。

 最終日の10月18日、人事発表があると見られ、習氏の人事がポスト胡錦濤を見通す上で重大な試金石となりそうだ。



 




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