話題の人登場2007年3月29日記(深川耕治)   最新中国株情報 WINTRADE

   



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香港行政長官選で再選した曽蔭権(ドナルド・ツァン)氏

 二十五日の行政長官選挙で再選を果たした。この日、父・曽雲氏の没後十周年で墓前に花束を捧げ、カトリック教会で夫婦そろって祈祷して投票会場に足を運び、当選が決まった瞬間、天を仰ぎ、感極まって涙した。

 「今選挙が実現したのは一国二制度の勝利だ。あらゆる階層を代表する政府として経済発展に尽力し、香港を再びアジア随一の金融センターとして認知させ、貧富の格差問題解決や普通選挙実現を最終目標にしたい」と表明。

 一九九七年七月の返還十周年を控え、返還後初めてとなる決戦投票は中国指導部を後ろ盾とする現職・曽氏が選挙委員(定数八百、現在欠員五)による間接投票で六百四十九票を得て圧勝。初の民主派候補として善戦した民主派政党・公民党の立法会(議会)議員で弁護士の梁家傑(アラン・リョン)氏は百二十三票だった。

 返還後、三回目となる香港のトップを決める行政長官選挙は過去二回、選挙委員百人以上の推薦がないと立候補できない規則の壁で民主派は候補者を擁立できず、親中派財界人が大多数を占める選挙委員ばかりのため、中国政府の意向に沿う人物一人だけが立候補し、無投票当選だった。だが、今回は昨年十二月十日の選挙委員を選ぶ選挙で民主派が予想以上に善戦し、曽氏は六百四十一人、梁氏は百三十二人の推薦で立候補。曽氏にとって圧勝することが中国政府の信任を得る条件であるため、推薦人数を九票上回る票数獲得は中央政府が合格点を与える結果だ。

 ただ、対立候補だった梁氏が訴え続け、香港市民の半数以上が必要と考える普通選挙の早期実現については二〇一二年の行政長官選、立法議会選での実施は中央政府の強い拒否反応のため極めて困難な状況。アジア通貨危機や新型肺炎(SARS)での苦境を乗り越えて経済が安定する香港は、中央政府を説得させる民主選挙の実現が香港トップに科せられた最大課題の一つだ。

 一九四四年十月七日生まれ。香港の警官だった父が苦労して五男一女を育て、その長男として苦学した。六四年、香港華仁書院予科卒業後、香港大学建築系に入学。香港政庁に入り、八一年、米ハーバード大学に入り、公共行政学修士号を取得。中国返還直後の九七年には香港ナンバー3の財政官、〇一年にナンバー2の政務官となり、〇五年三月、董建華行政長官(当時)の辞任に伴い、同六月の行政長官選で対抗馬なく自動当選。今年三月の行政長官選で再選を果たし、七月一日から五年間の再任期間をスタートする。夫婦で敬虔(けいけん)なカトリック教徒。曽鮑笑薇夫人(セリナ・ツァン)との間に二男。六十二歳。

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