中国企画記事 特選

2004年11月10日記

中国国家主席、中南米四カ国歴訪へ
チリで日中首脳会談も 不審潜水艦問題も議題か

 中国の胡錦濤国家主席は十一日から二十三日までブラジル、アルゼンチン、チリ、キューバの中南米四カ国を訪問する。チリのサンチアゴでは二十、二十一日の両日に開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席し、小泉首相や再選されたばかりのブッシュ米大統領とも首脳会談を行う予定だ。

 九月、江沢民氏に替わって党中央軍事委員会主席に就任した胡国家主席は党、政府、軍の三権掌握後、初めての外遊となり、台湾との外交戦が激化する中南米で訪問国への経済関係拡大を堅持することで台湾と外交関係を持つ諸国へ政治圧力を加える思惑がある。

 昨年十月以来となる日中首脳会談では、小泉首相の靖国神社参拝で中国側の反発が続き、日本側も日本の排他的経済水域(EEZ)境界線付近の中国側水域で、中国が複数の天然ガス田開発を進めていることに警戒感を高めており、両国間の不信感払しょくが最優先される見込み。

 とくに中国の潜水艦とみられる不審潜水艦が十日、沖縄県宮古列島の日本領海に入って領海侵犯したことで日本政府が海上警備行動を発令、これに対する中国側の見解が不明朗な場合、東シナ海の領海問題も議題になる可能性がある。

 新華社電によると、九日午前、小泉首相は首相官邸で中国共産党青年団中央書記処の周強為第一書記と会談し、小泉首相が「中国の発展は日本の脅威ではなく、チャンス。こういう観念はだんだん日本人にも受け入れられてきている」と述べたばかりだった。(04年11月10日記、深川耕治)