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2007年12月11日記 最新中国株情報 WINTRADE


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リゾート地狙い、不動産高騰 中国広東省・珠海
深セン規制、港珠澳大橋で弾み

高級マンションが建設ラッシュ
広東省東部へ拡大、全国的な現象に


 中国広東省の珠江デルタ地帯南部に位置する経済特区・珠海は、マカオや香港資本で発展してきた南国風リゾート地。内陸都市のようなのどかさが残っていたが、近年、海岸沿いを中心に高級マンションが次々と建設され、不動産価格が急騰している。大都市部の「金余り」現象が地方リゾート地に不動産投機の形で表れたもので、全国的な潮流といえそうだ。(中国広東省珠海・深川耕治、写真も)


 ここ数年、珠海は目を見張るばかりの新築豪華マンション建設ラッシュだ。海岸沿いにはズラリと高級マンションが建設され、国内の富裕層や外国人が次々と物件を購入している。

 珠海の海沿いにある海外住宅向けの高級マンション「ホライズン・ハイツ(怡峯)」。ここは香港の最大財閥、李嘉誠会長率いる長江実業の中国現地法人とその傘下の不動産部門・和記黄埔(ハンチン・ワンポワ)が手がけた物件の一つだ。

 32階建ての高層マンションは1平方b当たり1万5000元(約23万円)前後に設定。構想が具体化しつつある香港と珠海、マカオを結ぶ港珠澳大橋(地図参照)が建設されれば、香港から車で30分前後で珠海に入れることをメリットとしており、広州からの鉄路も来年着工されることから、この地域は不動産価格が急騰している。

 しかも、驚異的なカジノ景気で高級ホテルやマンション建設ラッシュで急発展を遂げているマカオと隣接しており、地の利の良さと風光明媚さ、比較的に大気汚染が深刻ではないこと(全国上位の緑化率77%)などが香港、広東省の富裕層には人気だ。和記黄埔の現地スタッフによると、外国人では英米仏、日本、韓国の居住者が購入しているという。

珠海市内に建設中の香港系高級マンション「ホライズン・ハイツ(怡峯)」の完成予想モデルを見る人々=深川耕治撮影
 「マカオと接する市内拱北区は1平方b1万元(15万円)、(市政府庁舎のある)香州区は7000元(10万5000円)ぐらいが新築住宅の相場になっている。われわれ庶民には手が出せないし、南国風豪華リゾートマンションということで北部から来た金持ちや香港、マカオ、深センの富豪や投資家だけが買いあさって急騰したら売りに出す繰り返しだ」と地元のタクシー運転手は貧富格差拡大の矛盾が到底是正されない現状を嘆きながら話す。

 故・ケ小平氏の改革開放政策で1980年、広東省内の深セン(土ヘンに川)、スワトー(汕頭)、福建省アモイと共に経済特区に指定された珠海は、いまや人口140万人の地方都市に発展した。珠海市統計局の発表によると、市内では過去一年間で住宅価格が約5割も上昇。今年九月の新築住宅物件の1平方メートル当たり平均価格は前年同月比55%増の5880元(8万8200円)。同月の取引量は同19.6%増、取引総額は同85.6%増という驚異的な伸びを示しており、香港、マカオ、深センなど市外の住民による購入が4割超を占める。

珠海市拱北では新築マンションの宣伝、購入方法の説明が盛んに行われている=深川耕治撮影
 これまで香港人は陸続きで接する深センに投資目的などで住宅を購入するケースが多かった。しかし、深センでは今年上半期で住宅価格が約33%も上昇し、市政府が不動産市場抑制策を打ち出して香港市民の購入が制限され、香港市民による購入は前年上半期比27%減に落ち込んだ。

 中国国家税務総局は深センを含め、北京、重慶、遼寧省、江蘇省など十省・市で物業税(不動産税)の徴収を来年から実験的に開始する意向を示している。香港人による投資目的での不動産購入は深センから珠海近郊にシフトしつつある理由がこの要因でもあるのだ。

 広東省内の観光名所周辺は、次々と高級マンションが建設される現象が際だってきている。大気汚染や環境破壊が深刻化する華南で、中国内の「金余り」現象が過度な不動産投資拡大につながっている現状は様々な副次的な問題を発生させている。

珠海市内の海岸部には高級マンションの建設ラッシュが続く=深川耕治撮影
 広東省恵東市石下村では、付近の海岸でリゾート開発が進み、恵東市政府が農地を不動産業者に転売しようと計画。香港各紙の報道によると、今年11月4日、補償金額が少なすぎるとして住民が抵抗し、デモを繰り返していたが、公安当局が機動隊を出して村を封鎖するなど、混乱している。広東省内では土地の転売をめぐり、地元政府と土地を奪われた農民らが、もめるケースが後を絶たない。同様のトラブルは中国各地で頻発しており、土地転売問題は全国的に問題化している。

 12月1日、広東省トップの同省党委書記は張徳江氏(中央政治局員)に替わって胡錦濤総書記に近い共産主義青年団(青共団)出身の汪洋・前重慶市党委書記が任命された。汪洋党委書記は同省東部(スワトー、掲陽、潮州)の発展に重点を置いた交通インフラ強化戦略を検討中で、珠江デルタ西部の不動産バブル化現象が広東省東部にも拡大する動きが強まりそうだ。

 広東省内の観光地やリゾート開発地の周辺では、ほぼ例外なく高級マンションや豪華別荘が建設され、大々的に売り出されている。同省肇慶、潮州、スワトー周辺でも同じ現象でマンション建設ラッシュが続く。中国華北の河北省、陝西省、河南省でも観光地周辺でも同様であり、1990年代初めの日本のバブル経済崩壊前を想起させるような兆候は中国各地の大都市から中規模都市、リゾート地へ着実に広がりつつある。

【珠江デルタ地帯】中国広東省珠江河口にある広州、香港、マカオを結ぶ三角地帯。香港の後背地となっており、経済特区である深セン、珠海のほか、東莞では製造業中心の外資企業が進出。委託加工品や電子部品の組み立て集積地として香港、台湾、日本の企業が多数進出し、近年、香港人や国内富裕層による不動産投機熱も高い。各地の農村から集まる低賃金出稼ぎ労働者(民工)に支えられて「世界の工場」と評される代表的地域となったが、最近では最低賃金引き上げなど人件費上昇や外資優遇策見直しなどで他地域へ移転する企業も増え始めている。










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