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2006年8月10日記(深川耕治)

映画投資会社で新人作品をヒットさせる香港スター
 アンディ・ラウ(劉徳華)

 「華仔(ワーチャイ)」の愛称を持ち、ジャッキー・チェンやチョウ・ユンファに代わる香港トップの映画スターにして歌手でもある。

 華仔は、香港や中国映画の振興のために映芸娯楽公司を立ち上げ、同公司が投資して新人監督を育成するために新設した「亜洲新星導」では契約した六人の監督が好成績を残し、投資が成功裏に進んでいる。特に中国の新人監督・寧浩が撮った「瘋狂的石頭(クレージーストーン)」は、中国社会のブラックユーモアを面白おかしく描き、七月から中国内でヒット。わずか四百万元(六千万円)しか投資していないのに、興行成績は一カ月足らずで一千五百万元(二億二千五百万円)を突破している。

 「このプロジェクトで名監督、名脚本を発掘し、彼らが金銭的なプレッシャーを感じることなく本来の能力を自由に発揮して作品作りを行い、独り立ちしていくための“苗作り”の役目をしていきたい」と映画人材の育成に意欲的だ。「亞洲新星導」の第二弾では投資額は総額二千五百万香港ドル(四億円)、新たに六人の新人監督を選ぶ予定。

 香港映画は年間五、六十作品しか上映されず、興行成績も衰退気味。そこで、香港映画だけでなく、中国圏の映画レベルを引き上げるために新人監督発掘や作品への投資を行うことを人材育成ビジネスとして華仔は考え出した。来年七月からは中国や香港でライブツアーも開始する予定で、歌手としても円熟期に入りつつある。

 一九八〇年、香港TVB俳優養成所に入り、卒業後、八二年、「彩雲曲」で映画デビュー。八六年には歌手としても活動を開始し、張學友、郭富城、黎明らと共に香港「四大天王」と呼ばれる香港トップスターに。出演映画は百二十本、歌手としてのオリジナルアルバムは五十作品に及ぶ。後輩の育成に力を注ぎ、香港では青少年健全育成キャンペーンにも積極的に参加している。

 広東語だけでなく標準中国語の歌も歌い、香港のみならず、シンガポール、台湾、中国にもファンが多い。香港生まれの四十四歳。