中国企画記事 特選

2004年10月24日記

移民迫られ抵抗、乱闘騒ぎに 中国・長春
住民が執行官と衝突、50人重軽傷
 中国吉林省長春市で10月22日午前、違法住宅の強制撤去を実行しようとした同市執行官約百人が住民四百人に取り囲まれ、退去を拒む住民らが執行官と衝突、執行官約五十人の重軽傷者が出る乱闘騒ぎとなった。
 10月24日付の香港紙「星島日報」によると、22日午前、長春市内の違法建築住宅の強制撤去に踏み切った同市住宅管理局の執行官約百人が現場で住民四百人に取り囲まれ、住民らは鍋やこん棒などを武器代わりにして強制執行を阻止。ものを投げるなどの激しい抵抗に遭った執行官ら約五十人が頭や顔に打撲や切り傷などを受け、うち二人が重傷を負った。抵抗した住民側も十数人の負傷者が出たという。

 住民側の主張では、市当局から退去命令の正式通達は受けておらず、突然、道路を封鎖して児童の通学も阻止した上、妊婦も逃げ迷った。強制退去の場合、補償金が出ないため、住民側の激しい抵抗に遭ったとみられる。

 市当局はガス管を建設する上で違法建築物が問題となり、安全優先のために強制退去を求めたものとしており、住民側の主張と食い違っている。

 最近は北京や広州、南京などの大都市で貧民街の区画整理のために住民への移民補償処理を行っているが、補償額が住民側の意向に比べて極端に低いことから住民側の激しい抵抗活動が起こり、地元執行官との流血事件が繰り返されている。(04年10月24日記、深川耕治)