話題の人登場 2008年11月26日記(深川耕治)  最新中国株情報 WINTRADE

   



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引退圧力に屈しない中国誌「炎黄春秋」の杜導正社長

 新華社高級記者を経て羊城晩報、光明日報の編集長を歴任し、一党独裁の問題点を熟知した改革派メディア人として知られる。「炎黄春秋」は故・蕭克元国防次官ら党長老が中華炎黄文化研究会を立ち上げ、1991年に月刊誌として創刊。現在まで政府からの資金援助は一切なく、広告収入にも依存せず、部数売り上げだけで存続してきた。

 創刊時、約4万部の発行部数は着実に知識人の読者層を広げ、現在は8万部を超える。緩やかな政治改革を堂々と論評できる数少ない時事月刊誌として保守派から度々やり玉に挙げられ、何度も圧力を受けてきた。

 同誌08年9月号では新華社四川分社の元社長、孫振氏が「文革後期の私と四川省党委書記との交流」と題して四川省トップに就任した当時の趙紫陽元総書記を地方指導者として高く評価する記事を掲載。同記事掲載で猛反発した党長老の一人が党中央宣伝部に圧力をかけ、管轄している文化省は同誌社長や副社長、編集幹部に解任圧力をかけているという。最新号(09年1月号)でも中央党校の杜光教授が執筆した「改革開放の任務は専制制度を徹底打破し、自由な民主的社会を造成すること」とする人権に基づく民主化を求める論文を掲載。さらに波紋を呼んでいる。

 だが、本来は、独立採算で経営している同誌は当局からの援助・依存が一切ないため、管轄の文化省も人事問題まで直接干渉できない立場であり、動向が注目されている。

 趙氏が天安門事件で総書記を解任され、死亡して現在に至るまで中国メディアで真正面から趙氏の指導者像を本格的に書き込んで紹介したのはこれが初めて。趙紫陽の生前業績を報道することは天安門事件の再評価につながりかねず、タブーだったからだ。

 85歳という高齢を理由に引退圧力がかけられていても本人は意気軒昂で「中国の政治体制改革は後退は許されない。確実に一歩一歩前進あるのみ」と圧力に屈する様子はない。中国の若手学者、弁護士ら22人が1月12日、「洗脳を拒絶する」などを理由に国営中央テレビ(CCTV)の視聴をボイコットする宣言をインターネット上で発表。民主化を求めた08年12月の「08憲章」に続く公開の党批判で揺れる中、政府の対応が注目される。

 1923年、山西省定襄県生まれ。37年に中国共産党に入党後、青年抗日救国会主任、新華社河北分社社長、広東分社社長を経て「羊城晩報」編集長、「光明日報」編集長を歴任後、新聞出版署署長。現在、中華炎黄文化研究会副会長で「炎黄春秋」社長。85歳。

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