話題の人登場

2006年1月12日記(深川耕治)

中国で最大のブログサービスを手掛ける方興東氏

 中国でブログ(日記風の簡易ホームページ)を普及した仕掛け人であり、数々のIT(情報技術)関連の評論活動を続けていることから「中国情報産業で最も影響力のある評論家」と評されるまでになった。

 中国ではブログやブロガーを「博客」と書く。中国のブログ利用者は登録数だけで一千万人、利用者数は約二千万人だ。方氏は七百四十万人の登録者を持つ中国最大のブログサービス「博客網(BOKEE.com)」を手掛ける北京博客網信息技術の創業者であり、代表取締役兼最高経営責任者(CEO)だ。いわば中国ブログ界の生みの親とも呼べる人物。

 米国のブログを初めて見て「これこそネットが生み出した未来形だ」と直感し、二〇〇二年八月、中国での導入に踏み切った。 「インターネットは中国を一変させ、ブログの出現は中国の社会構造すら変化させている。ブログの本質は草の根的な運用であり、現在では大多数の人々がブログを理解し、運用を洗練させ続けている」と、さらなる影響力拡大を見通す。

 博客網ではブログ開設は無料。主な収益は広告や携帯電話向けブログサービスだったが、先月から企業向けに「企業博客網」を部分スタートさせ、収益源を拡大。「今年はブログ利用者数がネット利用者数を超えるか重要なカギとなる年となる」とみて、一千万ドルを投じてユーザー拡大のための新システムを導入した。

 西安交通大学で学士、修士課程を修了し、清華大学で博士号を取得し、著作は二十冊に及ぶ。一九九九年に出版した「マイクロソフトの覇権に挑戦せよ」は独禁法に反するマイクロソフトをいち早く批判。中国全土で注目を集め、中国紙や香港紙などに多数の専門コラムや特約記事を精力的に書き続け、IT評論活動の影響力も大きい。

 四月には浙江省杭州で大規模なブログ祭を主催し、美女ブログ大会やブログ業界トップ会議などを行う予定。浙江省義烏生まれの三十六歳。