話題の人登場 2010年11月16日記(深川耕治)  最新中国株情報 WINTRADE

   



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中国エイズ禍と役人腐敗を執筆し続ける女医・高耀潔さん

 中国河南省の農村で多発した貧困による売血でのエイズ感染問題に取り組み、官僚の腐敗も露呈したことから、当局の妨害から逃れるため、2008年8月、出国。米国に事実上、亡命した。

 血栓症を患い、歩くことも困難な車椅子生活だが、中国の売血・輸血によるエイズ禍やエイズ感染の危険を知りながらも売血ビジネスに癒着する地方政府の腐敗、妨害の実態を1日4時間以上かけて書き綴る毎日だ。

 最近は「米国ではなく、祖国・中国で死にたい。帰国できないならば、中国へ向かう飛行機内で死にたい」と望郷の念を切々とニューヨークで語る。

 1927年、中国山東省●(くさかんむりに河)沢市曹県生まれ。1939年、戦火を逃れるため、父に連れられて河南省へ移り住み、日中戦争の苦難を経て1954年、河南大学医学部卒業。産科医となり、地元の診療所で飢えに苦しむ婦女を助ける。

 67年、文化大革命で紅衛兵から診療所を襲撃され、殴打され、つるし上げに遭いながらもデモ参加を断固拒否。8ヶ月間、生死をさまよい、老医師が飢えをしのぐ食料を隠れて差し入れしたことで回復。

 1974年から河南中医院第一付属病院に勤務。その後、同医院の産科医教授となった。96年から輸血によるエイズ感染者を問診し、性感染でないケースが多数あることを確認。貧しい農民が売血する献血ルートからの感染被害が深刻であることを実地調査で調べ上げ、自費出版によるエイズ啓発書を頒布。民間レベルでの啓発によるエイズ感染防止策に自ら力を入れ、エイズ孤児問題に精力的に取り組んだ。

 2001年、世界保健協議会による「ジョナサン・マン世界健康人権賞」を受賞したが、河南省政府が査証(ビザ)発給を拒否し、授賞式に出席できなかった。同賞で贈られた賞金3万ドルとフォード基金から提供された1万ドルを使い、自著「エイズ、性病の予防・治療」を12万部、中国国内で無料提供。03年、「アジアのノーベル賞」として知られるマグサイサイ賞を受賞。

07年、米国に拠点を置くNGO団体「生命の声」から女性指導者賞を受賞し、当局の妨害の中、ワシントンでの授賞式出席。帰国後、当局の監視が厳しくなり、08年8月に出国。米国に事実上、亡命した。中国内で発表できなかったエイズ禍の実態を明らかにする著作に専念している。82歳。



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