台湾関連情報  2008年3月6日記  最新中国株情報 WINTRADE


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支持率じわり接近 台湾総統選まで16日

逃げる馬氏、追う謝氏どこまで
対中経済、三通解禁の手法に差
鍵握る無党派、馬氏やや有利か
李前総統発言で謝氏追い風も


 
3月22日の総統選挙へ終盤戦を迎える台湾では、支持率で終始リードする最大野党・国民党の馬英九総統候補と急追する与党・民進党の謝長廷総統候補の支持率が徐々に接近しており、激戦が展開されている。勝敗の鍵を握る無党派の取り込みに双方とも対中経済の改善を訴えるが、手法に差があるものの独立・統一論議とは距離を置く景気浮揚策が中心だ。李登輝前総統の言動で最終盤の流れが微妙に変わる可能性もある。(深川耕治=08年3月6日記)


 3月3日日、最新の各世論調査でも両者の支持率差が徐々に縮まり、中山大学政治学研究所の廖達h教授による調査結果では10ポイント差まで迫ったことを明らかにした。すでに1日、国民党の呉伯雄主席は台湾内の退役軍人の集会で「党内の独自調査では馬英九候補と謝長廷候補の支持率は現段階でわずか10ポイント差まで縮まっており、5ポイント差まで急追されかねない状況だ」と語り、党内に楽勝ムードが漂うことに強い警戒感を示している。

 終盤戦の山場の一つは、国民党政権が1947年2月28日に本省人を弾圧した2・28事件の記念日。香港生まれの外省人(中国大陸出身者とその子孫)である馬氏は2月28日、「当時の国民党政府の腐敗や無能にある」として自党の過去を糾弾、同事件の遺族との直接交流を毎年深めて本省人(戦前から台湾に住む人々)の不信感を薄める戦略を重ねた。「国民党は嫌いだが馬氏は支持する」との中間層支持者が以前より増えたにもかかわらず、謝候補との支持率の差がじわりと縮みつつあることを想定内と見ている。

 2月24日に行われた総統候補同士の初テレビ討論会では「私は台湾人であり、中華民国の国民だ。死んで灰になっても台湾人」と述べ、対中政策については「統一や独立、武力行使はしない」と明示して総統就任後も中国との統一協議に応じないことを表明。中国との直行便については「段階的に拡大して定期便化する」とし、中国大陸への農産品輸出拡大の機会を増やし、三通(中台間の交通、通商、通信の直接開放)についても積極推進を強調した。

 一方、本省人で独立志向ながら対中経済開放を推進する謝氏は航空チャーター便に関して春節(旧正月)などの祝日のみではなく三ヶ月以内に毎週末に拡大するとし、三通に関しても「台湾の安全確保」を前提に推進すると言明。NGOや民間基金による外交拡大を目指し、台湾農産物の生き残りをかけた一村一品運動を重視しながら中国の農産物輸入は行わない意向を示した。
 選挙終盤で李登輝前総統を精神的指導者とする台湾団結連盟(台連)を中心とする本土派の足並みがそろわない中、流れを変えたのは李前総統の新発言だ。

 李前総統は日本の月刊誌「諸君!」4月号で「謝氏が大差で敗北すれば台湾の民主化が20年遅れてしまうが、馬氏を僅差で追い上げれば両党の旧勢力が一掃され、大幅に世代交代が進む可能性がある」と述べたことが3月4日、台湾メディアで一斉に報じられ、与野党の攻防を激化させている。

 李前総統は同誌上の作家・深田佑介氏との対談で「世論調査の結果を見ると徐々に謝氏が追い上げ、後者のシナリオが進む可能性が高まってきた」「場合によっては、第三勢力の結集、国民党の分裂など政界再編もありうるかもしれない」と述べ、急追する与党・民進党の謝長廷候補が逆転勝利する可能性を期待感をにじませながら示唆。

 最大野党・国民党の馬英九候補については「馬氏は親中反日、謝氏は反中親日といったような短絡的な見方は間違い」「馬氏は世間で言われているほど北京政府との関係は深くない。米国との関係は予想以上に深いものがあり、北京政府はそれを察知したのではないか」と述べており、これらの部分が台湾メディアで大きく取り上げられている。

 李前総統はこれまで総統選で両候補いずれにも支持を表明せず、長い沈黙を守ってきただけに謝候補が敗北すれば民主化が後退するとの発言は台湾でも注目されている。李氏を精神的指導者とする台連は一月の立法委員(国会議員)選挙で一議席も獲得できなかったが、比例代表で3.5%の政党票を獲得。台連内部でも馬氏支持に動く造反派も現れる中、李氏の態度表明次第で総統選に限定的ながら影響力を持つとみられており、同発言は急追する謝氏有利に働きそうだ。

 劣勢を挽回しようとする与党・民進党は3月16日、台湾名義での国連加盟を呼びかける100万人規模の集会を準備しており、逆転勝利へ弾みをつけるラストチャンスに勝負を挑む。一方、野党・国民党も同日、大規模な集会を準備して対抗しており、馬候補当選による八年ぶりの国民党政権復帰へ逃げ切りを図る公算だ。

 有権者と親しく握手するパフォーマンスで幅広い支持者を増やそうとしていた馬英九・蕭万長ペアが3月2日夜の支持者集会から突如、握手合戦をやめ、防弾チョッキを着用して白色テロを恐れ、移動用の車も防弾設備を加えたトヨタ車に変えた。暗殺予告の脅しは昨年末から始まり、国家安全局の警備メンバーらは厳戒態勢を強化しながら警護している。野党側が脳裏によぎるのは4年前の総統選での陳総統へのテロ事件。暗殺を含め、ぎりぎりで大逆転を許す大どんでん返しの可能性がゼロとは言い切れないからだ。

 リードを続ける馬氏、急追する謝氏の間には「短期間すぎて逆転までには及ばない」との見方が強いが、結果が確定するまで不測の事態が起こりうる可能性が残されており、結果が確定するまでは台湾全土に緊張感が高まりそうだ。


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