話題の人登場 2008年4月22日記(深川耕治)  最新中国株情報 WINTRADE

   



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聖火リレーでトーチを守り中国内で絶賛され、バッシングも受ける金晶さん

 パリで4月7日行われた北京五輪の聖火リレーで車椅子走者として抗議者からトーチを必死に守り、毅然とした態度が映像で中国内外に流れてネットやメディアで「中国人の誇り」「聖女」「車椅子の微笑み天使」と絶賛された。

 チベット騒乱に端を発した五輪聖火妨害問題。サルゴジ仏大統領をはじめ北京五輪開会式への不参加を示唆する来賓も出始めるなど、当初、人権抑圧五輪との不利なイメージもあったが、突然のヒロイン誕生は当局にとっては形勢逆転の突破口。本人の“凱旋帰国”後、国内メディアの取材が殺到し、「愛国模範」として国民結束の宣伝材料になった。

 反仏運動が吹き荒れる4月21日、仏上院議長が上海入りして本人を訪問、フランス招待を含めたサルゴジ大統領のお詫び親書を手渡し、デモ沈静化にも一役買った。フランス系スーパー「カルフール」への不買運動に対しては「どうか冷静になってほしい。多数の中国人も勤務しているので、このままでは被害者は彼らになってしまう」と反対の立場。中国内の過激なネットナショナリズムは「微笑み天使だが、国賊だ」「失望した。こんなに無知とは」と手のひらを返したようにバッシングを始める悲劇に見舞われている。

 小学3年生の九歳ごろ、悪性腫瘍で右足を失い、二年後、妹が誕生。その妹も高校生になった。卓球やバトミントンが好きだった少女にとって健常者として普通にできたことは「過去のこと」と割り切り、車椅子フェンシングの中国代表まで務めた。

 2001年、上海のスピーチコンテストに参加した時、上海スポーツ学校の幹部から楽屋で「スポーツ選手になる気はないか」と勧められた。それから一念発起。両親(写真右・左右端)は反対したが、上海市車椅子フェンシングチームのコーチからの誘いでフェンシングの覇気と正義感の虜になり、20歳でチーム入り。中国代表選手にもなった。

 アジア大会後、主力選手から外れ、現在はチームのコーチ補佐。日当わずか15元(225円)以外に上海チームや中国代表チームからの手当も入れて月収は1000元(15000円)に満たない。「私はとても平凡な人間だし、長所も見い出せない」と率直に話し、昨年末、勤務していたホテルとの契約が期限切れとなって「仕事を探さないといけないし、まだボーイフレンドもいない」とも。

 古典や推理小説、ファッション雑誌を読むのが好き。普通の女の子と同様、倹約しながら雑誌を購入したり、友達とウインドーショッピングを楽しむ一方、「男の子と街をぶらつくのは疲れる」と話す。カラオケも大好きで十八番は台湾女性歌手・李●(王ヘンに文=ココ・リー)の歌。香港男優の劉徳華(アンディ・ラウ)がフェンシング選手を演じるプロモーションビデオに出たことですっかりファンに。

 フェンシング選手だけでなく、電話交換のアルバイトもしているが、次の仕事は見つかっていない。「とりあえず働いて、再び学校に行こう。仕事の経験が不足しているけど、ボランティア活動の企画、プロジェクト立ち上げの仕事をするのが夢だ。1981年、安徽省合肥生まれ。上海在住の27歳。(深川耕治=08年3月14日記)


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