中国企画記事 特選

2007年10月21日記


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江沢民派が過半数制する勢い 中国党指導部人事
習近平氏、李克強氏を競合 今後5年の手腕見る

江氏の意向色濃く 曽慶紅氏引退で弱体せず

江派は権力温存、胡派は防戦
5年前と似た権力バランスに


 第17回中国共産党大会が10月21日閉幕し、22日、二期目となる胡錦涛総書記を権力核心とする新指導部が発足する。最高指導部である政治局常務委員会は九人制を維持し、故・黄菊副首相以外に「六十八歳定年制」の内規に従って曽慶紅国家副主席(68)や呉官正・党規律検査委書記(69)、羅幹党政法委書記(72)の三人が引退する一方、第五世代指導者として習近平上海市党委書記(54)や李克強遼寧省党委書記(52)、賀国強組織部長(64)、周永康国務委員兼公安相(64)ら四人の新たな政治局常務委員入りが有力視されている。

 政治局常務委員を留任するのは党序列一位の胡錦涛総書記(64)、二位の呉邦国全国人民代表大会委員長(66)、三位の温家宝首相(65)、四位の賈慶林政治協商会議主席(67)、八位の李長春氏(63)の五人。

 注目されるのは、ポスト胡錦涛の最有力と目されている江沢民前総書記(81)が推す太子党(高級幹部子弟)の習近平氏と胡総書記が推す団派(共産主義青年団出身者)の李克強氏の党内序列。習、李両氏は中央委員に選出されて政治局常務委員に就任することになれば、政治局員(現在二十四人)を飛び越えて「二階級特進」で異例とも言えるスピード出世となるが、序列上、どちらが格上になるかでポスト胡錦涛の人選をめぐる政治力や江沢民派と胡錦涛派の権力バランスを見極められるからだ。

 台湾紙「連合報」北京電は習氏が序列四位、李氏が五位で拮抗すると予想。北京筋の情報を総合すると、曽慶紅氏が年齢制限の内規通りに引退する代わりに、江沢民氏が習氏を次期総書記候補、李氏を次期首相候補に推し、なおかつ江派の賀国強氏、周永康氏を新常務委に入れることを胡総書記が黙認せざるを得ない結末になったとされる。

 常務委に留任する呉邦国氏、賈慶林氏、李長春氏の三人はいずれも江派。胡派は李克強氏の昇進による権力基盤強化を優先しようとするあまり防戦に終始し、結果として江派が最高指導部で過半数を制する五年前と似た権力構造を再編させ、むしろ、江派が以前より最高指導部での政治力を強める流れは変わりそうにない。

 現段階での党内情勢では、習氏と李氏の序列を僅差にすることで今後五年間、両者を競合させる「実務評価」の党内力学が働いており、特別な失点がない限り、指導部内で圧倒的過半数を制する江派が習近平氏を次期最高指導者に押し上げる外堀は埋められた形となりそうだ。(07年10月21日記=深川耕治)

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