香港企画記事速報
2004年11月8日記

ランタオ島の開発計画を策定 香港特別行政区政府
ディズニーランド開業で弾み/レジャーアイランド化へ
新テーマパーク誘致も浮上
 香港ディズニーランドの建設が進むランクオ島に、さらなる開発計画が策定されている。董建華行政長官は今年1月7日に発表した今年度の施政方針演説で、ランタオ島のインフラ整備を検討するタスクフォースの結成を宣言。唐英年(ヘンリー・タン)財政長官を筆頭としたチームによる約9カ月間の討議を経て、規画暑が10月26日、立法会(議会)に計画案を提出した。かねてより話題に上っていた物流基地の建設に加え、レジャーアイランド化を目指すことになる。


☆★☆新空港から開発着手★☆★

 香港のランタオ島は香港西南部に位置し、面積は146・5平方キロメートル。香港特別行政区の総面積の約13%を占め、香港島(付近の島しょを含む)の同81平方キロメートルを上回る香港最大の島である。一九九〇年代に英国政府が新空港の建設を決定するまで開発の手は伸びず、広大な土地に自然が残された。

 チェクラプコクに建設された香港新国際空港は返還一周年を迎えた1998年7月に開港。99年7月にはディズニーランドの誘致が確定し、同年11月2日、香港特別行政区政府とウォルト・ディズニー社が「ランタオ島の竹●(竹かんむりに高)湾ベニーズベイを埋め立て、テーマパークとホテルを備えたエンターティンメント施設を建設する」と発表した。新空港に続き、投資額が200億ドルを超える大規模プロジェクトが実現することとなり、地鉄公司(MTRコーポレーション)はディズニーランドへのアクセス路線と天壇大仏を安置する宝蓮寺へのケーブルカー建設を計画した。

 さらに02年10月、中国の朱鎔基首相(当時)が支持を表明したことで香港と中国広東省珠海市、マカオを結ぶ橋梁(りょう)「港珠澳大橋」の建設が具現化。ランタオ島西部を起点に珠江河口をまたいで一方を珠海市、一方をマカオへつなげるY字型の橋梁を建設する計画で、落馬州・皇崗税関がすでに飽和状態といわれる中、香港と広東省各地との輸送に新たな活路を開くと期待されている。

 董建華行政長官は1月の施政方針演説で物流基地の建設を提言。唐財政長官を筆頭に財政、都市計画、環境・運輸、観光部門の担当者をそろえたタスクフォースが2月に結成され、検討を重ねてきた。

☆★☆南にアウトドア、北には観光リゾート★☆★☆

 中国系香港紙「文匯報」10月27日付によると、香港政府案ではランタオ島北岸の物流園に加えて、「南にアウトドア、北に観光」というコンセプトで島内各地にレジャー施設をつくる計画だ。水上生活者が暮らす大湊漁村は現状を保存し、南岸はビーチリゾートとする。

 島の約半分を占めるカントリーパークは面積を78・4平方キロメートルから北に観光ニーランドのはかゴルフリゾートを開発し、大型テーマパークをもう一つ誘致する構想も浮上した。10月20日付の香港紙「明報」は、唐財務長官が米シックス・フラッグスを例に挙げている、と報じ、米ユニバーサルスタジオも有力視されている。

 開発による経済効果に期待が高まる反面、環境破壊も懸念されている。物流圏の建設には約112ヘクタールを埋め立てる計画だが、同海域に生息するピンクドルフィン(中華白イルカ)への影響も指摘されている。立法会では計画策定にあたって地域住民や環境保護の専門家を交えた監察委員会の設置を望む声が出始めている。香港政府は年内にも公開指紋を開始する予定だ。(04年11月8日記)