話題の人登場 2011年6月15日記(深川耕治)

   



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ブログで人民代表選の出馬表明した中国人作家・李承鵬氏

 
今年9月、中国では5年に1度の県・区レベルの人民代表選挙が開かれる。著名な元サッカー専門記者であり、人気ブロガーである本人が中国共産党の後ろ盾がない数少ない独立候補として四川省成都武侯区人民代表選に出馬することをミニブログ「微博(中国版ツイッター)」に表明し、注目を集めている。

 今回の選挙では独立系候補が例年になく数十倍規模に急増し、李氏の出馬表明を皮切りにすでに100人以上が出馬表明。人民代表の選挙法によると、10人以上の連名の推薦状があり、18歳以上の中国公民であれば立候補は受理される。

 しかし、5月15〜16日に一足早く実施された江西省新余市の人民代表選挙では、女性工員で2009年に一時解雇された劉萍氏が人権向上を公約に掲げて立候補しようとしたが、「推薦状の推薦人15人に不備がある」(新華社通信報道)という理由で選挙委員会が立候補を受理せず、深センテレビでは「不備はなかった」と報じられるなど、内外の批判を浴びた。

 こんな圧力をはね除けるかのように、5月以降、中国作家協会会員で上海の作家・夏商氏や中国政法大学講師の呉丹紅氏、深セン(土ヘンに川)市の高校2年生で選挙時は被選挙権を得られる劉若曦くん、江蘇省常州の会社員・何鵬氏、杭州の不動産セールスマン・徐彦氏、福州市民の雁南飛氏など、一般庶民も続々出馬している。

 李氏はミニブログで「13億人はすべて中国の株主。自分は13億分の1」と題して「声なき大多数の声を反映させたい」と出馬表明。「目標は当選すること」ときっぱり。中国サッカー界の八百長体質を深く切り込んだ暴露本「中国足球内幕」が訴訟になり、共感を呼ぶ読者が増えた。ネット上での支持も増え、顧問団には人気作家の韓寒氏、映画監督の馮小剛氏らも名を連ねている。

 1968年、中国新彊ウイグル自治区クムル市生まれ。四川師範大学中文系卒業後、「四川体育報」記者、「成都商報」スポーツ部主任、「足球報」主任などを経て2010年5月に発刊した著書「中国サッカーの内幕」が中国サッカー協会との間に訴訟となり、辞職。現在は評論家、サッカー解説者、ノンフィクション作家。鋭い視点のスポーツ評論や社会評論を載せるミニブログが人気を博する中国のパワーブロガー。42歳。



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