台湾関連情報  2008年1月23日記  最新中国株情報 WINTRADE


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「振り子現象」、中間層次第に 2008年台湾総統選
鍵握る第三勢力の動向
優勢維持へ引き締め迫る 国民党
台連へ協力求め背水の陣 民進党
立法院選より与党やや有利


 08年1月12日の立法委員(国会議員・定数一一三)選挙で歴史的大敗をした台湾与党・民進党は大勝した野党・国民党の追い風ムードに背水の陣で3月22日の総統選に臨んでいる。2期8年の腐敗や景気低迷に嫌気がさした民進党支持者が投票自体に行かなかったことも大敗要因で、総統選では立法委員選よりも投票率が上がり、無党派中間層の動き次第では与党に「振り子現象」が起きて拮抗するとの見方が出ている。鍵を握るのは立法委員選で一議席も取れず、党存亡の危機に直面する台湾団結連盟(台連)など第三勢力の動向だ。(深川耕治、写真も=08年1月23日記)

与党・民進党の謝長廷総統候補
 1月12日投票の立法委員選では、最大野党・国民党が3分の2を超える81議席を獲得して圧勝、与党・民進党は27議席で大敗(表参照)し、陳水扁総統は同日夜、兼務していた民進党主席の辞任を表明した。選挙改正で小政党の生き残りは厳しく、親民党1議席、無所属・緒派は4議席(無党団結連盟3、無所属1)。

 国民党の歴史的大勝は単独過半数を獲得した1998年の立法委員選以来。総統罷免案可決に必要な三分の二(76議席)以上の議席を掌握した。大敗した民進党は政権8年間の失政を民意として突きつけられる大打撃となり、3月の総統選に向け、陳総統主導の独立路線は大幅な修正を迫られる形となった。

 8年ぶりの政権奪還を目指す国民党は総統候補の馬英九前主席の求心力が増し、総統選へ弾みがついた。今選挙では陳政権8年間の景気低迷に対する有権者の反発が強く、地元密着による手堅い組織票をフル稼働した国民党が「経済カード」を全面に出して無党派中間層を取り込み、民進党の地盤である中南部でも着実に票を伸ばして圧勝。数百票差でも勝者総取りとなる小選挙区比例代表並立制に今選挙から変更され、定数も225から113に半減された大政党有利の選挙システム特性を生かし、第二野党・親民党との野党連合による選挙協力がスムーズに進んだことも勝因となった。

 一方、与党・民進党は与党連合を組んでいた李登輝前総統が後ろ盾となっている台連と選挙協力が決裂し、「国民党が絶対多数なら台湾の前途は統一しかなくなる」(陳総統)と危機感をあおる従来通りの「台湾人意識」高揚戦略に中間層はそっぽを向け、いつまでたっても生活密着型の景気浮揚策を打ち出せなかったことで有権者が厳しい審判を下した形だ。

野党・国民党の馬英九総統候補
 台連は中道左派政党へ路線転換を図って生き残りをかけたが、大政党に有利な選挙改正のあおりで議席を獲得できず、党存亡に直面。民進党は穏健中道路線を打ち出す謝長廷氏を総統候補を選びながらも党主席として党の看板は依然、執政党腐敗のイメージがぬぐえない陳総統であったため党カラーの変化を打ち出せないまま、民進党支持者すら投票に行かない惨敗構造を作ってしまった。謝長廷総統候補は与党系の地盤弱体化に直面し、無党派層の取り込みで劣勢必至の背水の陣をわずか2ヶ月しかない総統選でどこまで挽回できるか、態勢立て直しへ危機的状況にさらされている。

 国民党と民進党の議席数は八十一対二十七で大差だが、政党得票率は約十四ポイント差(表参照)。今選挙で棄権した有権者の約七割が民進党支持者と見られており、三月の総統選では投票に行くことが予想され、勝機は残されている。総統選は前回の投票率と同様、八〇%程度と見られており、有権者の一千三百六十万票の過半数を制する側が勝利を収めることになりそうだ。

 民進党としては、立法委員選で棄権した民進党支持者の票に加え、李登輝前総統が指導する台連支持者の約35万票や与野党の中傷合戦に嫌気をさした第三勢力の小政党支持者らの票を確実に取り込むことで国民党との差をできるだけ縮めるしかない。

 立法委員選で国民党が大勝し、当選した国民党の立法委員は前回よりも外省人系の中国意識の強い議員が増え、逆に台湾本土意識の強い本省人が全体の8割以上を占める有権者は「一党独裁の国民党時代に逆戻りする」との危機意識を高めて「振り子現象」の揺り戻し作用が働き、民進党へ票が流れやすい状態になっている。

総統選の鍵を握る李登輝前総統
 1月14日、民進党は謝長廷氏を党主席に選出し、立法委員選で歴史的大敗を喫した同党は謝氏に権限を集中させ、陳総統の進める独立路線と違う対中経済投資など穏健中道派を代表する謝氏を通して有権者へのイメージチェンジを果たしていく構えだ。謝氏は「総統選で敗れれば政界引退する」と表明し、背水の陣で総統選に臨む決意を示した。

 21日、謝氏は台連の黄昆輝党主席と会談し、協力を要請。李登輝前総統とも、これまで数度面会し、関係は良好だ。独立派の要人とも会談を重ね、基礎票固めに入った。22日、パソコン最大手のエイサー(宏碁)グループの施振栄会長との会談も行い、陳政権発足時に協力した後に見限った財界人らを再び支援要請して巻き返しを急いでいる。

 一方、立法委員選で大勝した国民党は総統選での楽勝ムードを戒め、優勢維持への引き締めにかかっている。同党の馬英九総統候補は「謙虚でなければ総統選勝利は呼び込めない」と渋い表情を変えず、選挙戦術で定評のある民進党が有権者の「振り子現象」を起こす可能性を終始気にしている。親民党や新党は独自候補を出さないことを表明し、国民党候補を支援することを約束。野党は立法委員選での組織票をフル稼働させ、民進党の切り崩しへ守りの姿勢が目立ちそうだ。

 勝敗の鍵を握るのは台連など第三勢力の動向であることは国民党も痛感しており、国民党の呉伯雄党主席は21日、台連を精神的に指導する李登輝前総統や許信良元民進党主席、無党団結連盟の林炳坤党主席、新党の郁慕明党主席と会談し、選挙協力を要請。有権者の600万票はほぼ固定票にして、過半数を制するために50万票前後の伸びを勝敗ラインとして浮動票獲得へ全力を注いでいる。

【政党別の台湾立法委員選挙結果(08年1月12日投開票)】
国民党    81議席
民進党    27議席
親民党     1議席
無党団結連盟  3議席
無所属     1議席
台連      0議席
新党      0議席
※投票率は58.5%

【政党別の台湾立法委員選比例得票数】
国民党  5010801票(51.2%)
民進党  3610106票(36.9%)
台連   344887票(3.5%)
新党    386660票(3.9%)
紅党    77870票(0.8%)
無党団結連盟 68527票(0.7%)
台湾緑党   58473票(0.6%)
台湾農民党  57144票(0.6%)
公民党    48192票(0.5%)
第三社会党  45594票(0.5%)
客家党    42004票(0.4%)
制憲連盟   30315票(0.3%)

【2004年3月20日の台湾総統選結果】
陳水扁(民進党) 647万1970票(50.11%) 当選
連戦(国民党)  644万2452票(49.89%)
※投票率80.28%、無効票33万7297票(2.5%)





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