中国企画記事 特選

2004年6月15日記


    南方都市報事件の2被告減刑 中国広州


 中国共産党広東省委員会機関紙「南方日報」報業集団傘下のタブロイド朝刊紙「南方都市報」の幹部汚職事件をめぐる裁判が6月15日、広東省都・広州市内の広州人民法院(高裁)で二審判決が下され、同紙元副編集長の喩華峰被告に懲役八年(四年減刑)、同集団元最高幹部の一人である李民英被告に懲役六年(五年減刑)の実刑判決を言い渡した。

 新華社電などによると、喩華峰被告は二〇〇一年六月、同紙編集委員幹部八人と共に職務を悪用して年間報奨金五十八万元(一元=十三円)を私的に流用し、同被告は十万元を得ていた。また、喩被告は李被告と分担し、〇一年初めから〇二年四月までの期間、広告開拓業務費と年間報償費の名目で二人合わせて八十万元を受け取っていた。このほか、李被告は〇〇年初めから〇三年までの期間、同集団最高幹部の立場を利用して四回に分けて合計九十七万元を不正に受け取っていた。

 同裁判の第一審は三月十九日に行われ、喩被告に懲役十二年(財産没収十万元)、李被告に懲役十一年(財産没収十万元)が言い渡されていたが、二被告は上告し、六月初めから再審理が行われていた。

 南方都市報は一九九七年に創刊され、発行部数百四十万部、社員約三千人。広州市で居住許可証不携帯を理由に警官から連行された青年が精神病院に収容された上に集団暴行を受けて死亡させた「孫志剛事件」を独占報道。政府が動いて事件関与者の起訴や処分まで発展し、高い評価を得た。

 同紙は昨年二月、広東省の新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)情報を隠ぺい・統制した同省の張徳江党委書記に対し、対策責任の不備があったことを衛生次官のコメントとして報じ、逆に張書記から同掲載紙の回収処分を受けた。南方日報報業集団の系列紙も同様の報道理由で報復人事を受け、かたくなな情報統制を敷く広東省トップを追及するマスコミの急先ぽうとなっていた。今回の裁判もこれまでの一連の同紙幹部の動きを封殺する報復と見られており、広東省の老幹部も被告らの減刑を間接的に同省幹部に呼びかけていた。(2004年6月15日記)