■野党統一候補

 総統候補


連戦氏(第一野党の国民党主席)

(写真は深川耕治撮影)

 一九三六年、陜西省西安の生まれ。父親の連震東氏は台湾・台南市の名家で、内務部長(自治相に相当)も務めた与党・国民党の幹部。名前は祖父である「台湾通史」の歴史学者・連横(連雅堂)の遺言で「連戦連勝」にあやかったものとされ、西安から日本の敗戦後に本籍地の台湾に戻った本省人(台湾人)。

 先回の選挙ではまさかの三位。大敗を喫した。穏和すぎて、選挙前には国民党内の外省人幹部の言いなりとなり、政治的態度をあいまいなままにし、「いいところの坊ちゃん」というイメージが抜けない。

 台湾大学卒業後、二十九歳でシカゴ大学政治学博士を取得し、米ウィスコンシン大などで教鞭をとった後、帰台。三十二歳で台湾大学客員教授になり、蒋経国時代の八一年に四十五歳で運輸・郵政を兼ねた交通部長に抜てきされて以来、外交部長、台湾省主席、行政院院長などを歴任し、総統になるためのキャリアをすべて満たした。

 英語を流ちょうに操り、外交部長時代には、グレナダなど五カ国と外交関係を樹立、「連戦連勝外交」ともてはやされた外交手腕には定評がある。

 敵を作らない温厚な人柄だが、夫婦とも名門良家の家柄、華々しい略歴が下層の台湾民衆から「痛みや苦しみが分からない」と批判され、先回の総統選では国民党非主流派の宋楚瑜・前台湾省長に人気を持って行かれた。潤沢な選挙資金や国民党主流派の選挙基盤で本格的な巻き返しを図る。

 ミス・チャイナ出身でやり手の連方夫人との間に二男二女。六十七歳。