■野党統一候補
  副総統候補


 宋楚瑜(そう・そゆ)氏
 (第二野党の親民党主席)


(写真は深川耕治撮影)

 先回の総統選では序盤、トップを独走状態だったが、当時の国民党主席だった李登輝氏らが汚職疑惑を突き上げ、国民党秘書長時代から台湾省長時代にかけて政治献金を私的流用したとの疑惑が出て支持率が急落。次点に泣いた。

 先回は九九年十一月、元台湾省幹部六人と共に国民党から除名され、事実上、無所属で総統選に出馬。党内では非主流派だったが、「台湾で最も民意を得ている政治家の一人」と称されたこともある。当時、副総統候補に私立長庚大学の張昭雄学長(五七)を指名。総統選で敗れた後、親民党を立党し、党主席に就任。張氏は副主席に。

 今回は必勝するために、あえて国民党と手を組み、漁夫の利を得た宿敵・陳水扁打倒に燃える。台湾省長時代、地方の隅々まで見て回り、地元に利益を還元。「台湾の田中角栄」とも言われる辣腕は、恩恵を受けた人々にとっては大きな支持基盤だった。だが、今回はその恩義を返した有権者の中には、今回、陳水扁陣営に票を流す可能性もあり、野党統一の副総統候補として権力の座を狙う。

 政治大卒業後、米ジョージタウン大で政治学博士取得。故蒋経国前総統の秘書を経て八九年からは国民党秘書長、九四年十二月には台湾初の住民直接投票で「台湾省主席」から省長へ続投。昨年十二月まで省長を務めたが、台湾省の存廃をめぐり、李登輝総統と意見が対立し、感情的にねじれた。外省人(大陸出身者)ながら本省人(台湾出身者)の李総統の民主化体制確立に寄与。六十一歳。