六カ国協議の行方 中国の動き
次官級の代表派遣で仲介役 中国
主導権狙い米とも積極調整

 中国はホスト国として北朝鮮の核問題を平和的に解決する道筋をつけ、自国に優位な韓半
島問題処理に向け、六カ国協議の主導権を握ることを目指している。
 四月、北京で行われた米国、北朝鮮、中国による三カ国協議では、北朝鮮が核兵器を保有
していることを認め、核実験も考慮していることを表明、仲介役の中国としてはホスト国としてメ
ンツをつぶされた形だった。

 中国としては、先回のような読み違いを避けるため、ロシアと共に北朝鮮の体制保証を米国
に呼びかけながら米側に一定の譲歩を引き出し、北朝鮮が核放棄を自ら選択できるシナリオ
作りの準備を外堀を埋めながら進めてきた。

 今回は、四月の三カ国協議での局長級会談よりレベルを引き上げ、北朝鮮に次官級の代表
派遣を強く打診。金正日総書記の信頼が厚い姜錫柱第一外務次官の参加を求めていると見
られるが、結局、金永日外務次官が代表に決定し、司令塔役の姜次官は表舞台に出さない
“変化球”から入るスタンスとなった。十八日から徐才厚・中央軍事委員会委員(総政治部主
任)を団長とする人民解放軍代表団を北朝鮮に派遣し、平壌で北朝鮮の趙明禄・国防委員会
第一副委員長と会談、北朝鮮側に改めて次官級代表派遣を求め、同じ土俵で平和的交渉を
行う環境作りに専念してきた。

 米朝の仲介役となった中国は、七月、戴秉国外務次官が訪朝、その後、訪朝報告のため戴
秉国次官が訪米して、“同床異夢”の米国への説得も演出した。

 中国側は、六カ国協議の中国首席代表として、知日派の王毅外務次官を起用する方針を固
め、実務責任者を使い、満を持して協議に臨む。王毅次官は今月七−九日に訪朝し、白南淳
外相や姜錫柱第一外務次官らと協議。その後、ロシアのロシュコフ外務次官が十日、北京入
りし、中ロの歩調を合わせる実務調整に入り、北朝鮮の「体制保証」カードをどう切るか、確認
したと見られる。

 ただ、中国は、今回の協議が韓半島非核化のための第一歩と見ているものの、画期的な進
展があるとも予想していない。九日、福田康夫官房長官と会談した中国の胡錦濤国家主席が
六カ国協議について「重要な一歩だが道は長い」として、解決になお時間がかかることを示し
たことは中国側の本音を裏付ける発言だ。六カ国代表が同じテーブルに着き、北朝鮮側が米
国と五分五分の駆け引きを展開すれば、とりあえず成功と見ている。


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