中国軍トップの江沢民氏、曽慶紅氏への軍権委譲図る
胡総書記をけん制、健康問題も

 中国の江沢民中央軍事委員会主席(78)は昨年十一月の党大会で党総書記の座を降り、
平党員の立場で軍トップのポストを維持し、院政による権力二重構造を保っていたが、ここに
きて江沢民派の巻き返しを図るため、直系側近の曽慶紅国家副主席を中央軍事委副主席に
就任させる動きを見せている。

 香港誌「開放」九月号が伝える消息筋によると、江氏は二〇〇七年の第十七回党大会で軍
の権力を曽慶紅氏に委譲するために北京で十月に開く十六期中央委員会第三回総会(三中
総会)で曽氏を中央軍事委副主席に就任させる下準備を進め、遅くとも来年の十六期中央委
員会第四回総会(四中総会)で中央軍事委副主席就任を果たせるよう動いている。

 そのシナリオ第一弾として、十月の三中総会で内外の圧力を受ける形で江氏が中央軍事委
主席を辞任する意向を示し、江沢民派で制服組トップの郭伯雄中央軍事委副主席と曹剛川同
副主席が断固反対の姿勢を表明、同じ江沢民派の黄菊政治局常務委員らが江氏留任を要求
して、胡錦濤総書記や温家宝首相らが留任に反対できない状況をつくり出す予定という。

 八月二十六日付の台湾紙「聯合報」北京電も、江氏が党中央に対して、自身が高齢で健康
上の問題もあるとの理由で中央軍事委主席ポストの辞任を求め、胡総書記ら党中央は江氏
の辞職を受理せずに留任することを要求した、と伝えている。

 胡総書記は昨年十一月の総書記就任以来、新型肺炎(SARS)の難局を克服、徐々に脱江
沢民色を強め、権力基盤を着実に固めつつある。八月末、江西省を視察して毛沢東旧居や紅
軍烈士記念塔など革命史跡を見て回り、中国共産主義革命の“聖地”を仰ぎながら「人民への
服務」を中心に刻苦奮闘の精神を強調、一般人民への求心力を増す方法で、逆に江沢民時
代の腐敗構造を洗い出す動きを見せている。

(03年9月18日記)




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