低支持率で総統選「黄信号」−台湾与党・民進党
「新憲法」で独立色強まる

 台湾の陳水扁総統は二十八日、与党・民進党の創立十七周年記念式典で現行の「中華民
国憲法」に代わる新憲法を二〇〇六年に制定することを表明した。来年三月の総統選挙に向
けて一向に支持率が上がらない民進党に比べ、共闘を組む野党・国民党と親民党の支持率
は上昇、陳総統は独立色を強めることで巻き返しを図るが、再選に「黄信号」がともっている。


昨年12月、台北市長選挙で投票する陳水扁総統(右)と呉淑珍夫人=深川耕治撮影  
 台湾紙「聯合報」が二十八日に公表した最新世論調査(二十五、二十六日に成人一千六十
一人が回答)によると、民進党に「満足している」が31%で三年前の政権発足当時の53%に
比べて21ポイント下落した。
 政権発足当時は民進党支持者のうち労働者や社会的弱者が47%だったのが現在は23%
に減り、逆に雇用主など富裕層が43%に急増、「民進党はクリーン」と答えた人は35%でピ
ーク時より20ポイント下落している。

 一方、最大野党・国民党に対しては「満足している」が49%で野党に転じて以来最高を記録
した。

 台湾紙「蘋果(りんご)日報」の最新世論調査でも「あす総統選の投票なら誰に投票するか」と
の問いに「連戦氏に投票する」と答えた人は41%、「陳水扁総統に投票する」は28・4%となっ
ており、野党統一候補の連戦国民党主席が大きくリードしている。

 選挙に強いと定評の民進党だが、与党となって初めての総統選では景気低迷や新型肺炎
(SARS)の直撃などで肝心の内需が低迷し、野党時代の清廉なイメージが失われ、「経済政
策が無策」との不満も高まっている。

 「総選挙の流れを変えよう」と李登輝前総統が「中華民国不在論」をぶち上げ、陳総統も後押
しして「正名(名前を正す)運動」を進めているが、支持率上昇の決定打にはならず、陳総統は
新憲法制定の具体的目標を明示することで台湾独立派寄りの姿勢を強め、中国の反発を想
定して台湾本土派の再結集を求めている。

 民進党の副総統候補には呂秀蓮副総統、游錫●行政院長、謝長廷高雄市長、蘇貞昌台北
県長などの名が挙がっており、副総統候補決定で選挙戦のムードを盛り上げようとの思惑もあ
るが、支持率急増にはつながりそうにない。(03年9月30日記)

●=埜の「木」を「方」に。 





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