話題の人登場 2013年10月5日記(深川耕治)

   



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香港大学の新学長に就任する英国人のピーター・マジソン氏

 10月10日、香港で実質トップの評価を誇る香港大学の新学長となることが発表され、大学関係者から厳しい批判が飛び交っている。

 香港大学は日本で言えば、東京大学、香港中文大学が京都大学に匹敵すると言われる。創立41年を誇る公立最高峰のエリートを輩出する香港大学では、校務委員会が学長の選考を決定する仕組み。

 2年前から候補者を選考し、3人まで候補を絞り、最終的に本人が選考に残った。11人の選考委員のうち、最終選考で反対票を投じたのは1人だけで、学長に最終決定した。

 第15代学長として腎臓病の研究で国際的に高い研究評価を得ている外国人医師を抜擢したことを発表し、就任発表時には本人も同席した。

 同大の卒業生ではなく、英国籍の研究者で、香港大学よりも大学の評価レベルが格下のブリストル大学からの抜擢ということで異論が噴出。香港人ではなく、年収400万香港ドル(1香港ドル=13円)、ミッドレベルの高級住宅に住めるという学長のステイタスにやっかみもあるのだろう。

 批判は医学部外科主任や教育学部教授、メディア研究センター長などが次々と発言し、「香港やアジアに対して無知な人材。広東語や中国語すら話せないのに香港での細かい学術研究でのコミュニケーションができるわけがない」(盧寵茂医学部外科主任)と手厳しい。

 記者会見では「現段階では広東語はできないが、学びたい。私の強みはマスターが非常に速いことだ」と語学力に自信をにじませた。

 英国生まれ。7歳の時に父親が他界し、母親が養育しながら苦学して医学部を卒業した苦労人。1983年にロンドン大学医学部卒業後、1992年、ケンブリッジ大学で博士号取得。英国腎臓研究センターで研究を続け、07年、英国腎臓協会会長に就任。ブリストル大学医科歯科学院長を経て現職。既婚で子ども2人。54歳。




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