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2010年6月10日記 最新中国株情報 WINTRADE


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入場数目標達成へ歪み増す 上海万博
待ち時間長く抜け道問題化
車椅子悪用、暴言吐くケースも

 5月1日の上海万博開幕から40日以上が過ぎた。すでに入場者数は1000万人を突破し、閉幕まで目標の7000万人突破も現実味を帯び始めてきたが、人気パビリオンは3〜5時間待ちの長蛇の列。車椅子で身障者家族を装って優先入場したり、ルール違反を阻止する外国人スタッフを罵倒するケースも頻発。目標入場者数の達成へひた走る万博会場は歪みも露呈し、外国人には待ち時間との闘いが体力を消耗するばかりだ。(上海・深川耕治、写真も=2010年6月10日記)

上海万博の開門ゲート前で午前9時の開門を持つ人々=深川耕治撮影
 午前7時半。

 人気の高い中国館に一番近い上海万博の6番ゲートや5番ゲートには座り込んで待つ中国人でごった返す。

 午前9時の開門と同時に唸りを上げて会場入りした一団は予約券を配るスタッフから券をもぎ取ると、朝一番の見たいパビリオンへ地図を見ながら運動会のように「あっちだ」と走り出す。

 混乱を避けるため、入場予約券がないと入場できない方法を採用したのは中国館と台湾館。中国館は1日5万枚(事前予約含む)。台湾館は一日限定4000枚の予約券が万博会場入場の先着順で配られるため、開門と同時に予約券が配られる台湾館前に猛ダッシュし、列の並び方を無視して横入りする中国人を警備スタッフが厳しく排除する一幕が何度も発生している。

万博会場内では、きちんと並ばず、無理矢理フェンスを越えて列を横は入りする人が時々、見かけられた=深川耕治撮影
 「排隊(パイドイ=列に並べ)、排隊、排隊!おい、そこ。横入りするな。出て行きなさい」と警備スタッフが柵を乗り越えて「家族がこっちにいるんだ」と入場しようとした中国人に怒鳴り上げ、強制排除する。

 国の威信をかけ、史上最大規模の7000万人入場を目標にした鳴り物入りの上海万博は開幕当初、予想を下回る一日20万人台と低迷。一日平均38万人以上をキープしなければ7000万人入場達成ができない万博事務局の危機意識の中、5月後半から盛り返し、30万〜40万人台を突破。6月5日には52万4900人となり、過去最高を記録した。

上海万博の台湾館前では「きょうの予約は終わりました」との表示があり、予約券所持者のみが入場を許可された=深川耕治撮影
 同日、入場者数がのべ1000万人(うち約350万人が団体客)を突破し、大阪万博の提唱者で「日本の万博の父」(中国紙が紹介)と呼ばれる堺屋太一氏が「一億人突破も充分ある」と断言したことを中国各紙が紹介するなど、入場者数は着実に増えている。

 上海万博の洪浩事務局長(上海市副秘書長)は1日の記者会見で「万博会場の許容人数は設計上、一日で最大で60万人。50万人はすでに経験して状況を把握しているが、マックスの60万人は実際に試して、どのように入場制限をするか現場で再決定するしかない」と戸惑い気味だ。「日本館やサウジアラビア館のような超人気パビリオンが出現するのは予想外だったが、各パビリオンは入場制限や調整を明解にできる。中国館だけは複雑(なので予約券システムにしてある)」とパニック回避はできるとの楽観的な見方をしている。

上海万博の日本館前で混乱を避けるために警備する中国人警官たち。日本館は4〜5時間待ちの状態が続く=深川耕治撮影
 しかし、入場者数急増による実際の不安材料は拡大・増幅する一方だ。

 堺屋太一氏(上海万博の日本産業館総合プロデューサー)によると、万博は開幕当初、入場者数が少なくても、一気に急増する傾向にある。来場者数6000万人を達成した愛知万博の場合、開幕当初、一日8万人だったのが、しばらくすると最高で80万人を記録。上海万博の場合、各地の地方都市が総動員して団体ツアーを組むなどして許容人数の60万人を大幅に超える入場者数を記録することは充分にあり得る。

 6月13日に予定されていたSMAPのコンサートは現場の混乱を避けるために突如中止になり、先月30日にも韓国の人気スターのコンサート時、入場券配布で転倒者や負傷者が出る騒ぎとなっており、安全面で制御不能となることを不安視する見方が根強い。

上海万博の会場風景。午前中は、まばらに見えるが、この日も34万人が入場した=深川耕治撮影
 最近は入場者数急増でどこの人気パビリオンも長蛇の列。日本館、サウジアラビア館、ドイツ館、米国館、韓国館などは4〜5時間待ちが当たり前の状況だ。ドイツ館では待ち時間が長すぎて館外の花壇から違法入館しようとした中国人が館員に阻止され、「ナチス!」と大声で暴言を吐いたことが問題化。同様のトラブルはチェコ館、オーストリア館、スイス館でも発生し、武装警官を緊急配備するなど、失望感も広がっている。

 長蛇の列を避けるため、車椅子の身障者家族を装って優先ゲートから入場する不正行為も後を絶たず、国内ネット上でも証拠写真付きで不正の横行が告発されている。記者(深川)も車椅子に乗っている老人が車椅子を押して歩いたり、屈伸運動する姿を会場内で2度目撃。ベビーカーに小学生を乗せたり、地方から車椅子を持参して身障
売れ行き好調で転売業者に利用される万博パスポート
者家族を装う悪質なケースもあり、万博事務局は不正対策強化に苦慮している。

 万博会場内で車椅子をレンタルできる場所は八カ所で各60台が準備してあるが、午前中で貸し切りとなり、本当に車椅子が必要な身障者や老人が使えない深刻な事態となっている。

 また、万博の各パビリオンの記念スタンプを押して記念にする「万博パスポート」(一冊30元)の売れ行きが好調なことから、転売業者らがスタンプ200個を押印済みの完全版が一冊5000元(1元=13円)でネット上などで販売して荒稼ぎするケースも出現。スタンプを押印することに熱心な集団が他の観光客の押印を著しく妨害して長時間待たせることもあり、新たな問題となっている。


 




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