香港企画記事速報
2004年6月23日記

「同次元での意思疎通を望む」中国国家副主席
香港民主派との対話に苦言
 アフリカ歴訪中の曽慶紅中国国家副主席は二十三日、訪問先のチュニジアで香港記者団の取材に答え、香港民主派勢力と中央政府の対峙(じ)について「衝突や和解は存在せず、同次元での意思疎通を望んでいる。その基礎となるのは一国二制度の貫徹であり、それさえ合意すれば意思疎通は可能」と述べた。

 また、香港の民主派勢力には回郷証(中国本土に入境する際に必要な帰省証明省)を中国当局から奪われたまま帰省すらできない現状にあることについて曽国家副主席は「関係部門にはそれなりの理由があっての判断なので詳細な原因を調べ直し、改めて回答する」と答えた。

 七月一日は香港の中国返還七周年記念日であり、香港特別行政区政府が行う公式記念式典には中央政府から曽国家副主席も出席する予定だ。

 これに対し、香港の野党、民主党の楊森党首は同日、「中央政府と意思疎通を行う機会があれば党として尽力するが、曽氏は意図的にソフトな言い回しを選んでいるだけで、七月一日の大規模デモの熱気が沈静化することを願っているだけだ」と冷ややかに答えている。

 一方、香港ナンバー2の曾蔭権(ドナルド・ツァン)政務官は同日、昨年七月一日の五十万人が参加した反政府デモについて「香港市民に不満や恨みが残っている。香港経済は改善しているが、その効果が市民に顕著に表れず、四月の全国人民代表大会で香港行政長官と立法会についての解釈が出て不満に思う人がいるし、人気ラジオ番組の司会者らが辞任した事件で香港の言論の自由を憂慮している市民もいる」と自身の分析を述べている。(2004年6月23日記)