話題の人登場 2011年11月18日記(深川耕治)

   



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台湾総統選の出馬で与野党接戦の鍵握る/親民党の宋楚瑜主席

 
11月24日、台湾の中央選挙委員会に親民党として総統・副総統選挙の立候補を届け出た。出馬はパフォーマンスで親民党にくすぶる国民党への揺さ振りとの見方もあったが、これで国民党の馬英九総統、民進党の蔡英文党主席との三つどもえの選挙戦となることが確定した。

 9月、台湾大学公共衛生学部の林瑞雄教授(72)を副総統候補に指名。林氏は米国籍も有している二重国籍者だったが、立候補届出までに放棄手続きが終えるとしていたため、動向が注目されていた。

 届出後に開いた記者会見で宋氏は林氏の米国籍放棄の証明書を公表。「出馬資格を備えている」と訴えた。00年12月の総統選中盤で国民党中央委員会秘書長時代の金銭スキャンダルが浮上し、支持率が伸び悩んだ苦い思い出をかみしめ、スキャンダル防止に慎重を期している。

 台湾の選挙制度上、本人が単独で総統選に出馬するには11月5日までに約26万人分の署名が必要だったが、同日までに、その2倍に上る約52万人の署名が集まり、目標の100万人には届かなかったものの、「党勢拡大はできた」として、出馬を正式表明した。

 立法院(国会)でわずか現有1議席の親民党は総統選と同日に行われる立法委員選で作家の李敖氏ら20人を立候補予定しており、党勢挽回のためにも署名活動は一挙両得。3日のテレビ討論会では総統候補3人のうち、宋氏に対して「演説に満足」と評価したのが37%でトップ。続いて蔡英文氏が33%、馬英九氏が28%だった。しかし、宋氏の支持率は10%前後で馬氏と蔡氏の激戦に割って入る構図。与党・国民党の不満票次第で蔡氏の勝機もあり、与野党大接戦の鍵を握る存在となっている。

 1942年、中国湖南省湘潭県生まれ。戦後、台湾へ移住し、国立政治大学卒業。米カリフォルニア大学バークレー校で政治学修士号、ジョージタウン大学で政治学博士号を取得。台湾に戻り、蒋経国総統(当時)の英文秘書となって政界入り。行政院新聞局長、国民党副秘書長を経て1994年、台湾省長に就任。当時から“台湾の田中角栄”と評され、ばらまき行政の表と裏が批評されていた。豪腕ぶりは小沢一郎代議士にも比較される部分がある。00年、台湾総統選に無所属で立候補し、惜敗して直後に親民党を建党し、党主席に就任。04年の総統選では連戦国民党主席と組んで副総統候補になったが僅差で落選。06年12月の台北市長選で大敗し、引退表明。11年9月、再び総統選へ無所属出馬。陳万水夫人との間に一男一女。69歳。





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