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2010年10月31日記 最新中国株情報 WINTRADE


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与野党、過半確保へ接戦 台湾五大市長選
天王山は北部の台北、新北市長選
次期総統選へ攻防激烈に

 
台湾で11月27日投開票される台北、新北、台中、台南、高雄の五大都市市長選挙まで4週間に迫った。台南、高雄の南部2都市では野党・民進党が優勢、台中では与党・国民党が優勢で台北、新北の2市長選が激戦だ。中国との関係改善で成果を上げつつ、内政の不手際で支持率が低迷している馬政権にとって2012年春の次期総統選に向けた信任度を問う重要な選挙戦となっている。(深川耕治=2010年10月31日記)

危機感募り守勢 与党・国民党
現実路線で優勢 野党・民進党
民進党がやや有利な展開に
馬政権の信任度図る


高雄市長選で劣勢に立たされる国民党の黄昭順候補の応援に駆けつけた馬英九総統(国民党主席)
 今回の五大市長選は2008年3月の総統選挙以来の大型選挙。5市の総人口(1378万人)は台湾人口の約6割を占め、2012年春に行われる次期総統選の前哨戦前半(後半は次期総統選直前の立法委員選挙)の様相を呈している。

 しかも、従来の市長選と違い、台中、台南、高雄の県市が合併し、台北県が新北市に格上げ改称され、首都・台北市と同時に首長選を行う。従来、直轄市だった台北、高雄以外に台中、台南、新北が直轄市となり、財政優遇されることになる。

 郷・鎮・市が区に編成替えされて地方自治の権限が上がるため、与野党とも、5都市の選挙で4都市以上を勝ち取れば総統選での選挙活動・動員を有利に進めることができると見ている。

 五大市長選での現有議席は与党・国民党3(台北、新北、台中)、野党・民進党2(台南、高雄)。本省人(戦前からの台湾出身者と子孫)の比率が高い南部ほど台湾独立意識が高く、今回も南部の高雄、台南では民進党候補が優位。

 一方、先回の選挙では得票総数で国民党が民進党を大きく上回り、国民党が勝利した台北、新北、台中の三市では基礎票は国民党が勝っている。国民党は今選挙の勝敗ラインを3としているが、安定した支持率を誇る台中市現職の胡志強候補が民進党の蘇嘉全候補(元内政部長)をややリードしている程度。浮動票次第で予断は許されず、とくに台北市長選では苦戦が強いられている情勢だ。


 今回の選挙で天王山となるのは台北市と新北市。とくに台北市長線は与野党攻防での勝敗の重要な鍵を握る。

台北市長選で熾烈な戦いをする現職の●(赤ヘンにおおざと)龍斌・国民党候補と民進党の蘇貞昌候補
 明日投票ならば国民党現職の●(赤ヘンにおおざと)龍斌候補が49ポイント(支持48ポイント、浮動票1)、民進党の蘇貞昌候補が51ポイント(支持37ポイント、浮動票14)。国民党寄りの台湾紙「連合報」最新世論調査結果(10月27日)によると、台北市長選の情勢は与野党が拮抗(きっこう)し、民進党の大物で元台北県長の蘇貞昌候補(元行政院長)が鼻の差で有利との分析を示した。

 台北市は外省人(戦後、台湾に移り住んだ人や子孫)が人口の25%以上居住し、他都市に比べて多く、国民党の支持基盤が堅い。既存の国民党支持層だけでは投票総数の過半数を上回れないが、投票日に態度をはっきりさせる無党派中間層の浮動票が1割以上流れ込めば勝利できると見る。

 ただし、今回はそれすらも窮するほど、強い逆風にさらされている。現職の●市長は今年9月、側近が新生高架橋手抜き工事の汚職容疑で検察当局から捜査されるスキャンダルに見舞われ、大苦戦。李永萍副市長ら3人が辞任し、浮動票は圧倒的に蘇候補に流れている状態だ。現職の●候補が敗北すれば、民進党は今回の五大都市選を「大勝利」と選挙総括し、一気に勢いづくことになる。

 国民党は11月21日、台北市内で「台北の未来のために走る」という10万人規模の行進イベントを行い、●候補の劣勢を跳ね返すイベント戦略を組んで最終盤に備えている。

 民進党は今回の選挙で党の存亡をかけ、5都市全てに最強の布陣で臨んでいる。五大都市選は地方自治体の選挙だけに地元密着型のインフラ整備や雇用対策などが争点。対中関係の改善が景気に直結するため、民進党は国民党の対中改善策に絶対反対の立場を取りにくくなった。

新北市長選で熱弁を振るう民進党主席の蔡英文候補
 新北市では民進党主席の蔡英文氏が「ポスト馬英九」と期待される国民党の朱立倫前行政院副院長(副首相)と一騎打ち。前々回の同選挙では不利と見られていた民進党の蘇貞昌氏が急速に追い上げ、得票数の過半数を制し、前回は国民党の周錫■(偉のニンベンを王ヘンに)が奪還。与野党の勢力が伯仲し、今回は選挙エリアをくまなくローラー式に回る朱候補がややリードしている。

新北市長選で若干先行するポスト馬英九と見られている国民党の朱立倫候補
 対する蔡候補は中国との経済関係重視を求める無党派層を取り込むために台湾独立色を薄め、「対中関係を悪化させるべきではない」と現実路線へ転換。党内一の知名度を生かして急追している情勢だ。

 国民党主席を兼務する馬英九総統は選挙対策の会議で「失業率が12ヶ月連続で下降、今年上半期の経済成長率13.1%。経済回復にもっと自信を持って良い」と檄(げき)を飛ばす。昨年8月の台風被害での対策遅延や金融危機での経済減速もようやく持ち直し、6月には中国と経済協力枠組み協定(ECFA)を締結し、失業率も低下して支持率も回復基調だ。

 国民党は景気回復で経済政策の実績を重ね、守勢で着実に票を重ねていく危機意識優先の選挙戦を展開している。台北や新北のいずれか一つでも落とせば、馬総統の党主席兼務を引責辞任せざるを得ない事態も想定され、12年の総統再選への道は困難を極めかねない。


【台湾五大都市市長選挙の立候補者】
      台北市  新北市  台中市  台南市  高雄市
国民党  ●龍斌  朱立倫  胡志強  郭添財  黄昭順
民進党  蘇貞昌  蔡英文  蘇嘉全  頼清徳  陳菊
無党籍                           楊秋興
現有議席 国民党  国民党  国民党  民進党  民進党

●=赤ヘンにおおざと

 




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