話題の人登場 2008年2月4日記(深川耕治)  最新中国株情報 WINTRADE

   



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引退宣言後、江西省を雪害慰問した中国の呉儀副首相


 中国中南部を襲った50年ぶりの寒波と雪害被害の混乱対策のため、08年2月1日から江西省の重災地域を慰問した。最高指導部である政治局常務委メンバーが次々と被災地域を手分けして慰問する中、新型肺炎(SARS)対策で危機管理処理の高い「鉄娘子(鉄の女)」の手腕もなかなかのものだ。

 省都・南昌で鉄道による帰省客対策を指示した後、2月2日、送電用鉄塔が倒壊した撫州市東郷県入りして現場の電力水利供給状況を視察。「みんなが希望ある春節(旧正月)を過ごせるように電力と飲料水確保を保証するように」と地元政府幹部に檄(げき)を飛ばす。

 鉄道寸断による石炭輸送の遅延で電力不足が深刻化する中、視察中に撫州市の送電線修復が成功し、水道供給も正常にもどった。「電力、交通、被災者の生活保護を最優先して現場行動せよ」と地元政府幹部らに原則論を繰り返し指示することで危機管理対策を進め、徹底した指導力を発揮。現場主義の原則を重んじる男勝りの豪腕は地方でも高い評価だ。

 昨年10月の第17回党大会で政治局員を引退、最近は北京の大きな大会であいさつするたびに「完全引退した後はどんな団体の役職にも就きません。私のことはきっぱり忘れてください」と話し、会場からは天下りで甘い汁を吸い続ける党内高官への戒めとして拍手喝采を浴びる。

 今年3月の全国人民代表大会(国会)で副首相職を辞める予定であることを事前に話すことは異例中の異例。朱鎔基首相の時代、国務委員(対外経済担当)として支え、二人三脚で世界貿易機関(WTO)加盟を果たした中、腐敗官僚一掃を目指すクリーンさとけじめのつけ方は共通するものがある。

 党の歴史上、最高位で活躍する数少ない女性政治家だ。男顔負けの剛胆さと、たとえ相手がだれであっても物怖じせず言うべきことは言う強面と才気、ユーモアは「鉄の女」と呼ばれる面目躍如たるゆえんでもある。

 中国最古の医学書「皇帝内経」を読み、第2の人生は「漢方の研究をしたい」と話す。2007年版の米経済誌フォーブスの「世界で影響力のある女性100人」で2位に選ばれるほど、辣腕は欧米でも高評価だ。だが、小泉首相(当時)との直前会談キャンセル、「輸出食品の合格率は99%以上を維持している」と中国食品の安全性を豪語するあたりは、日本側の評価は色あせる部分だろう。

 1938年11月、湖北省武漢市出身。西北工学院国防学科、北京石油学院石油精製学科製油工程卒業後、1962年に中国共産党に入党した。北京東方紅石油精製工場や北京燕山石油化工に勤務後、1988年に北京市副市長、1991年に対外経済貿易次官を経て1998年に国務委員、2003年3月、副首相に就任。SARSの情報公開問題で引責辞任した張文康氏の後任として衛生相となり、2005年4月からは副首相に専念している。未婚の71歳。


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