香港企画記事速報
2007年12月29日記 深川耕治


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香港普通選挙の2017年実施を承認 中国全人代常務委
民主派は猛反発、立法作業遅延も


 中国全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会は07年12月29日、5日間にわたって審議された香港の普通選挙改正について2017年の行政長官選挙から導入可能との基本承認を行った。中国政府が香港の完全普通選挙の実施時期について明示したのは初めて。民主派は2012年の行政長官、立法会議員選挙で実施することを要求しており、今後、香港立法会(議会・定数60)での立法化過程で民主派議員からの猛反発が予想される。(香港・深川耕治=07年12月29日記)


12月29日午後の普通選挙早期実現を求めるデモを呼びかける民主派の立法会議員ら
 全人代での同承認は曽蔭権(ドナルド・ツァン)行政長官が12月12日、全人代常務委に「香港の政治改革諮問状況と普通選挙実施についての報告」を提出したことに伴い、同24日から審議され、結論に至ったもの。曽行政長官が提出した報告では「香港市民の過半数が2012年の完全普通選挙実施を望んでいるが、立法会で3分の2の賛成を得て正式改訂するには2017年実施がより現実的」としており、同報告を追認した形だ。

 呉邦国全人代常務委員長(国会議長)は12月29日、「全会一致で香港政治制度発展草案を可決した。同決議は香港の民主制度の健全な発展を保障し、繁栄安定を保持する上で重大深遠な意義がある」と強調。全人代の同決議を受け、香港の曽行政長官は「2017年の行政長官普通選挙実施が実現できれば、2020年の立法会議員の普通選挙実施も可能」と述べ、市民へ理解を求めた。

 一方、2012年の完全普通選挙実施を求めていた香港の民主派は「香港市民の大多数が支持する2012年の普通選挙実施を否決したことは民意と間に非常に大きい落差がある。2017年実施可能との決議承認はあくまで目標に過ぎないとの解釈であり、断固、2012年の普通選挙実施を求め抗議する」(民主党の何俊仁主席)と失望感を露わにしている。民主派は29日午後、全人代の承認内容に抗議するため、2012年の普通選挙実施を求めてデモ行進し、キャンドル集会を催した

 全人代の基本承認では、2012年の香港行政長官と立法会議員選挙について普通選挙実施はあり得ず、2017年の行政長官選挙についても普通選挙の方法など具体的な内容が盛り込まれないままだった。今後、香港特別行政区政府が具体案を立法会に提出し、立法会(議員定数60)全体の3分の2以上で通過、最終的には全人代常務委の批准で最終決定される。

 たが、曽行政長官が今後提示する普通選挙の内容について26議席を占める民主派立法会議員の反対にさらされれば、親中派議員(34議席)の票数だけでは選挙法案の通過は困難。普通選挙の実施内容や時期をめぐり、香港政局は混迷が深まりそうだ。


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