話題の人登場 2013年3月1日記(深川耕治)

   



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10年前のSARS感染を告白した鍾南山広州市呼吸疾病研究所長

 2003年の新型肺炎(SARS)が香港や広東省から爆発的に感染した時、先陣を切って広東省の感染防止対策を立てたSARS研究の権威。

 02年11月、最初のSARS感染者を出した広東省は03年に入り、感染者数が急増。広東省SARS救護指導チームのリーダーに就任し、初期感染者の診察結果をもとに感染拡大の抑制・治療に大きな貢献をした。

 2月27日付の中国紙「南方都市報」で十年前、当時の感染防止対策の最中、自らも感染、発病しつつも短期間に快癒し、乗り切った裏事情をインタビューで独白した。

 「香港で香港大学の専門家にSARSの実情を聴取して広州に戻った後、左肺に感染し、発病したが、妻が黙々と看病し、幸いにも5日後にX線で見ると、肺の影が消失していた」と当時を振り返った。

 中国の大気汚染の医学的影響にも先駆けて警鐘を鳴らし、北京五輪前の08年6月には「50歳以上の広州市民の肺は真っ黒になっている」「広東省の40歳以上の1割が肺の慢性病になっている」と訴えていた。今年2月には「北京はSARS発生時の10年前より肺がん発生率が6割増加した」と指摘している。

 南京生まれで福建省アモイ育ち。北京医学院(現・北京大学医学部)卒。英国留学後、呼吸疾病の専門家となり、1996年、中国工程院士となる。05年、中華医学会第23代会長に就任し、現職。大学時代は陸上選手としても活躍し、400㍍障害ハードルの全国記録を塗り替え、現在も体力づくりに余念がない。76歳。




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